・生肉
妊婦さんに意外と知られていないのが、生肉に注意することです。生肉には「トキソプラズマ」と呼ばれる幅3μm・長さ5〜7μmの小さな寄生虫の一種が付着している場合があります。牛、豚、馬、鶏、羊、ヤギなど基本的な食肉全てに寄生している可能性があり、生肉、ユッケ、レバ刺しはもちろんのこと、生ハム、レアステーキを食べることでも感染する可能性があります。トキソプラズマは一度感染すると一生体内に寄生し続けるのが特徴で、全世界の人口約30%強が感染していると言われています。健康な成人がトキソプラズマに感染したとしても症状が出ることはあまりなく、一度感染することで抗体ができるので、妊娠前に感染している場合は特に問題はありません。

しかし、もし妊娠中の女性がトキソプラズマに感染してしまった場合は流産に至る場合があり、また無事出産できた場合でも、赤ちゃんに「脳症」「精神発達の遅れ」「視力障害」「脳性まひ」「低出生体重」「水頭症」「運動障害」「頭蓋内石灰化」など様々な怖い障害が生まれてしまう可能性があるのです。

トキソプラズマは70度以上10分間の加熱で死滅しますので、肉類を食べる時には必ずしっかりと火を通すようにしましょう。可愛いベビーが生まれるまでの辛抱ですので、ママも頑張れるはずです。

また、猫のふんにもトキソプラズマがいるため、猫を飼っている人はもちろん、土いじりやガーデニングを行う場合も要注意です。手袋をしたり、手洗いや消毒を心がけ手に付着したトキソプラズマが口に入らないように気を付けましょう。

妊娠中もしくは妊活中の人でトキソプラズマについて心配な方は、血液検査で抗体の有無を調べることができます。費用も1,000円前後と高くないので、ぜひ検査をおすすめします。

・生卵
卵の殻には食中毒を引き起こすサルモネラ菌が付着している可能性があります。サルモネラ菌に感染しても直接胎児に影響することはありませんが、妊婦さんが食中毒になってしまった場合、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などを引き起こします。

しかし、下痢になってしまうと腸が激しく動き子宮も収縮するため、それが原因で流産になってしまうケースも。必ず卵は殻を洗い、また卵を触った手はきちんと洗いましょう。

また、殻だけでなく卵の中にまでサルモネラ菌を含んでいる可能性があるので要注意です。卵までサルモネラ菌がいるものをインエッグと呼びますが、その割合は卵1万個につき2〜3個と非常に少なく、また1個あたりのサルモネラ菌も数個しかいないためまず食中毒になることはありません。

しかし、サルモネラ菌は37度で最も増殖し、8〜45度の環境でも増殖してしまいます。5度以下では増殖しないと言われているので、卵は必ず冷蔵庫に入れ、食べるときはしっかりと加熱をしましょう。60度を20分間以上の加熱でサルモネラ菌のほとんどが死滅しますので、ゆで卵として食べるのがおすすめです。